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後藤 泉のCD
 

ベートーヴェン〜リスト編曲:交響曲第6番「田園」&第4番(ピアノ版)

Ludwig van Beethoven - arr.Franz Liszt : Symphony No.6 " Pastorale" & No.4

2014.4.25  MM-2181

マイスターミュージック

 

♪音楽家にとって最大の苦しみである耳の病を負ったベートーヴェンが、唯一安らぎを得たのは、街を離れて田園地帯で過ごすことでした。そんなひとときを感謝の思いとともに永遠の風景として描いたのが交響曲第6番「田園」です。

 穏やかな起伏が続く田園地帯の大らかな風景が描かれる第1楽章。第2楽章の終わりに現れる三羽の鳥の鳴き声。楽しい村人たちの集いの第3楽章に引き続き、第4楽章の猛烈な嵐。それもやがて過ぎ去り日差しが戻ってくる第5楽章への移ろい。1日の出来事でありながら、人生のようでもあり、人類の営みそのものでもあるようなドラマは、ベートーヴェンが「音の絵というよりは、感覚である」と言っているように、それぞれの人に、それぞれの思いを思い起こさせます。

交響曲第4番は、北欧神話の巨人(第3番「英雄」と第5番「運命」のこと)に挟まれたギリシャの乙女、とシューマンが評したことでも知られていますが、しなやかな生命感に溢れた曲です。

ベートーヴェン〜リスト編曲:交響曲第9番(ピアノ版)

Ludwig van Beethoven - arr.Franz Liszt : Symphony No.9

2013.11.25  MM-2169

マイスターミュージック

 

♪第九は人類の偉大な遺産だと思います。第九以前、第九以後、という価値観があるとすれば、第九以後に生まれたことは圧倒的な幸運だと思います。

ベートーヴェンは20代でシラーの詩「歓喜に寄す」に出会い、50代でこの交響曲を完成させました。

耳が聞こえない苦しみと闘い抜いた彼が、「苦悩を突き抜けて歓喜に至れ」という言葉を残し、「人類皆兄弟になる」という詩のメッセージを壮大な音の世界に昇華させたこの曲は、世界中で愛され、年末だけではなく、新年や、平和へのシンボルとしても演奏されます。

 

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ベートーヴェン:交響曲(リスト編曲ピアノ版)とは?

 

 本来、ベートーヴェンの交響曲は60人程度のオーケストラが演奏する曲ですが、後年、作曲家&ピアニストのリストがピアノ一台で演奏出来るように、編曲したものが、こちらのCDに録音されているリスト編曲ピアノ版です。

 どんな音楽でもCDやYouTubeで簡単に聴ける今の時代と違い、その当時は、オーケストラの曲、新しい曲、を聴くために最も手軽だったのが、ピアノに編曲して演奏することでした。

 

 そんな時代のニーズに応え、リストの膨大な編曲作品の一端を担うベートーヴェンの交響曲全曲は、ピアニストにとっても貴重なレパートリーとも言えます。 

 オーケストラの多彩な音色で聴く原曲を、ピアノに置き換えることで曲の骨格がシンプルに浮かび上がり、濃淡のみで現される水墨画のような世界は、オーケストラの原曲とも違う新たな魅力を見せてくれます。

 

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ベートーヴェン〜リスト編曲:交響曲第3番「英雄」&第1番(ピアノ版)

Ludwig van Beethoven - arr.Franz Liszt : Symphony No.3 " Eroica" & No.1

2007.11.24  MM-1237

マイスターミュージック

 

♪交響曲第3番「英雄」はナポレオンに捧げられ、彼のファーストネームであるボナパルトというタイトルでしたが、後にナポレオンが皇帝に即位したことで、ベートーヴェンが「所詮彼も権力が欲しかっただけなのだ」と激怒し、「ある偉大な英雄の思い出のために」と書き直されました。自由への革命に熱烈に共感したベートーヴェンの思いがあふれた、50分の大曲です。

交響曲第1番は、20代の若々しいベートーヴェンの意気込みを感じられる清々しい勢いのある曲です。ピアノで弾く1番は軽やかでとてもいいと思っています。

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